KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

【AI】感性と直接体験はAIでは媒介できない

2023年6月8日(木)

大学院科目の「インストラクショナルデザイン特論」全7回が終了した。このシリーズでの私なりの結論は、AIの利用が普通になるこれからの時代は「感性と直接体験の時代」になるのではないかということだ。感性と直接体験はAIでは媒介できないものだからだ。

いや、VRやメタバースはどうなのかという向きもあるだろう。私も自分でメタのVRヘッドセット「クエスト」を使ってみたことがある。確かに新鮮な驚きだった。けれども、いつも使うかといわれれば使わないだろう。それを使ってバーチャルなアバター会議もできるのだけど、わざわざそうするメリットが見えない。確かに楽しいけれど、それ以上ではない。

ということで、直接体験の代わりとしてのVRやメタバースは、一部で受け入れられたとしても、社会全体には一般化しないだろう。

そこで、Appleから出たVision Proはどうなのかという話になる。これはTwitterで読んだ意見だけれど、Apple VisionはVRではなく、空間プログラミングなんだと。まったくの仮想現実ではなくて、混合現実。リアルな空間の中に仮想的なワークスペースを作るための道具ということになる。必ず現実と繋がっていて、それを拡張するための道具。

そう考えると、「感性と直接体験」をVision Proでより強力なものに拡張するという位置づけができる。