KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

【研究】プロパティとディメンションを使った分析はクリアカット

2023年6月20日(火)

JSETの秋大会(9月16-17日、京都)で発表するための原稿を書いている。題目は、「オンデマンド授業における学生参加型ビデオ収録の工夫とその効果」。内容は、大学院のオンデマンド授業で学生を入れて授業収録をしたらなんかいい感じですよ、というお話。

自由記述の内容分析では、原点に立ち戻って、グレイザー&ストラウスのグラウンデッド・セオリー・アプローチで分析をしている。プロパティとディメンションを使った分析はクリアカットで、その威力を再確認している。質的分析の方法論は、究極には、プロパティ・ディメンションとエピソード分析に収斂するのではないかと思う。

一例。T=テキスト、P=プロパティ、D=ディメンション。

T=受講生を交えたビデオの方が、他の学生がどのように受け止めて、考えているのか、 他者の考えを聞く機会になり、とても参考になります。 また、予定調和ではない機会も起きるので、それも授業への興味や面白さを高めていると思います。

P=他者の考えを聞く機会
D=参考になる

P=予定調和ではない機会
D=興味や面白さを高める

T=教師から一方的にアウトプットするだけでなく、受講生の雑談なども聞けることによって少しリラックスできるし、集中できる

P=受講生の雑談
D=リラックス・集中できる

これを全てのテキストで行ったあと、Pだけで整理すると、「学生参加型ビデオ」の「特性・側面」が分類できる。そのあと、PごとにDを分類するとその「値・効果」が整理できる。