KogoLab Research & Review

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【授業】集中講義「インストラクショナルデザイン」:受講生からの感想

2023年8月23日(水)

北大大学院の集中講義「インストラクショナルデザイン」授業の受講生からの感想をもらったので、ここに置いておこう。

Aさん

本授業を受けたことで,これまで受けてきた教育系の科目の考え方が大きく変わった.ライフスタイル診断では自分のことだけではなく,型が相手にもたらす影響を知ることができて,若干でもストレスが軽減できるだろう.今後は教えられることだけでなく教える場面も増えるので,両方の側面から「教える」ことを学ぶことができる.その際はその人のインストラクショナルデザインを考えて学ぶことで,自身の成長にも繋げることが出来るだろう.3日間と短かったため「もっと知りたい」という点があるが,向後先生の著書などで今回出なかった話など見てみたい.来年も開講してほしいです.

Bさん

今回の授業ではメタ認知の重要性を再認識したとともに、何かを学んで上手くならなくても落ち込んでいる暇はないということを感じました。この三日間ではいずれの方略やトピックも人間に共通する心理学に基づいているもので、非常に論理的なものでした。確かに、向き不向きや好きで夢中になっている人には敵わない側面もありますが、多少の失敗やうまくいっていないことですぐにネガティブになる必要はなく、むしろ「今までの学び方、教え方」を改善するきっかけと捉えて前進するしかないのだと強く思えました。向後先生のお話は大変面白く、充実の3日間でした。ありがとうございました。

Cさん

感情制御についての話はほとんどが初めて聞く内容であり、感情を分析するという行為自体が非常に興味深かった。特にアドラー心理学では感情は何らかの目的のために自らが起こしていると考える、という話が衝撃的であった。私は感情とは自分自身ではあまり制御できないものである、というよりもはや自分自身では制御できないものを感情と名付けている、と考えていた。したがって感情は自らが起こしているものである、しかも目的があるというのは全く逆の考え方でありかなり混乱したが、話を聞くうちに納得していった。今までの自分の行動を振り返ると、感情についてちゃんと理解しそれへの適切な対処ができていればもっとスムーズに事が進んだり、むやみに傷つく・傷つけることもなかったと思う場面があった。

授業全体を通して、説明がとても分かりやすかったため概念の理解はできたが、上述の感情制御や教授法などは実践し、フィードバックを行ってこそ真に理解できるものだと思う。私は現時点では教職に就く予定はないが、この授業で得たことをまずは自分がしっかりと行えるようにしたい。

インストラクショナルデザインとはなにか、ということもわからずにとった授業であったが、非常に楽しく実りある三日間を過ごすことができた。講義形式もいままでにない形で、集中しながらも気を楽にして受講できた。もしまた向後先生の授業があればぜひ受講したい。

Dさん

今回の授業はそれ自体有意義なものだったと思いました。このゼミ形式の少人数の授業は、全員が交流し、深く考える機会を与えてくれました。先生もいつもテニスの例に出すのが好きで、わかりやすく楽しいものでした。驚いたことはインストラクションデザインには多くの分野が関わっています。逆に言えば、どちらの分野からインストラクションデザインを推進することができます。だからこそ、現状に照らして社会がどのような人材を必要としているのか、そしてそのような才能をインストラクションデザインを通じてどのように育成できるのかを考えなければなりません。例えば、現代社会において情報収集能力は非常に重要ですが、情報を多く持っている人ほど、より良い選択ができる可能性が高い。では、情報収集能力を身につけるためにはどうすればいいのか。今回の授業に基づいて、おそらく注意を引き、関連性を高めることが効果的だということがわかりました。いい時間を過ごせたと思いますし、まだたくさんの内容を消化する必要です。