KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

【本】ラスムッセン『心地よさを求めて: アドラー心理学からみる感情論』(6)

2023年10月17日(火)

ラスムッセン(今井康博訳)『心地よさを求めて: アドラー心理学からみる感情論』(川島書店, 2022)の8章のまとめ。

https://www.amazon.co.jp/dp/4761009454?tag=chiharunosite-22

第5部 うながしの感情

うながしの感情(compelling emotion)
・必ずしもネガティブ感情、分離の感情ではない
・その状況が本来自分の望んでいたものとは違う場合に感じるもの
・安全の欲求に関わるもの:不安、パニック、苦悶
・所属に関わるもの:羞恥心、気まずさ、屈辱、嫉妬、強欲、罪悪感
・望ましい状態の妨げに対処するもの:フラストレーション、怒り
・望んでいるが得られそうにない状態を諦めることに関連するもの:憂うつ、うつ→勝てる見込みのない闘いから人を退かせるための感情

第8章 脅威の感情

恐怖:戦うか逃げるかの感情
不安:戦いの感情(予期的な恐怖)
・目的:戦闘へと駆り立てる
・信念:備えなければならない脅威がある
・1次感情である:脅威の源が特定されると、不安は他のうながしの感情状態に取って代わられる

★F. ウォルトン:最重要観察記憶
・人は人生のさまざまな時点で自分の人生を振り返り、誓ったものを手に入れているかどうかをチェックする

パニック
・目的:危機に対処するために行動を起こさせる
・信念:何かをしなければ、でもどうしたらいいかわからない
「誇張された不安」

苦悶
・目的:長く続く危機を解決する
・信念:人生は望んだ通りではないが、そうならなくてはならない
・自分が人生の危機にあるとわかっても、効果的に解決する能力に乏しいと思つたときに感じる

★ライフスタイルは自分にとって最も大事なものを特徴づける
・ライフスタイルによる想定が満たされている時は心地よい
・しかしライフスタイルがうまく動かないときに問題が起こる
・「自分の居場所を得るのに私は◯◯でなければならない」というセリフが実現できないと苦悶の感情が起こる

驚き:新しいことに備える感情
・目的:突然の新しいことに順応させる

将来の出来事への強い怖れ(dread):逃避の感情
・目的:不快な体験に備えさせる
・信念:取り組みたくないことには、取り組まなければならないわけではない

陶酔:関心と畏怖の感情
・目的:注意を向ける
・信念:見たり参加したりする面白いものがたくさんある