KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

【考え】「言語的知識←→イメージとしての物語←→実体験」の三層間のリンク

2024年8月2日(金)

大河ドラマ「八重の桜」は22話まで見た。戊辰戦争に入るところ。先週、会津若松に行ってきたので、その土地を歩いたという実体験が、ドラマを見るという視聴活動の効果を増幅しているのを感じる。

つまるところ「言語的知識←→イメージとしての物語←→実体験」の三層間のリンクが私たちの知識全体を形成しているのではないだろうか。教科書を読んで暗記するという勉強の仕方を小学校から高校あたりまでやってきているのは、言語的知識を強化している。しかし、それは高々大学受験までの効用しかなく、その後は忘れ去られる。

しかし、そこにイメージとしての物語をリンクさせることで言語的知識は長く生き残る。歴史という科目であれば、大河ドラマをリンクさせる。数学やプログラミングであれば、たとえばアラン・チューリングが主人公の「イミテーションゲーム」という映画をリンクさせる。この映画を一回見れば、コンピュータやプログラミングや暗号を学ぶことに命を吹き込むことだろう。

さらにそこに実体験を加えれば最強になる。それは、その現地に行ってみることや博物館や美術館に行って自分の目で見ることである。そこに博物館・美術館の意味がある。

だから「教室で学んだら、教室を出よう」ということだ。教室を出て、映画や小説といった物語の世界に浸ろう。さらには、旅に出て、ゆかりの地を歩こう。美術館、博物館に行こうということだ。教室を出て活動することが教室で学んだことを意味づける。それはその人自身を形成することだろう。