KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

大学は縮小の話ばかり

大学の言語表現部会では「げんごひょうげん」という報告書を年に一回出している。科目の担当者がその授業内容について報告して冊子を作るというのはあまり見かけないと思う。次の号で8冊目になる。

とはいえ、実際は原稿を集めるのが大変である。言語表現の担当者ならば、さっと原稿が出て欲しいものだが、やはりそんなわけにはいかないね。私は5年間編集にあたったので、今年は別の人にお願いしている。

年度末になると、たくさんの報告書が人手をかけて作られる。その時に思うのだが、こうした報告書はWebにしても、またpdfにしちゃってもいいんじゃないかという気もする。しかし、冊子の形になっている、ということもまた大切だったりする。「こんなことをやっているんです」といって、すぐに手元に見せられるということは大きい。ちゃんと、お金をかけて、人手をかけて、継続的にやっているのだという事実が大切。

もともとこの言語表現部会は手弁当で運営している。専任のスタッフもいない。できれば、小さな部屋をもらって、そこにサーバを置き、専任でメンテナンスをやってくれるスタッフをバイトでいいから雇いたいと思う。そうやってサーバがあり、部屋があり、専任スタッフがあるという事実が重要なのだろう。

大学は今、縮小の話ばかりだ。無駄を省くことは大切かもしれないが、同時に、その大学でしかやっていない特色をどうやって伸ばしていくかということを考えねば、縮小の先は、行き止まりだろう。どこに人手とお金をかけるのかということを決断しなければならない。