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身の程を知ること

YAHOO! NEWSより

<入試ミス>金沢大、62人処分の方針 富山大、64人処分決定(毎日新聞

 金沢大理学部の入試判定ミスで6人が不合格になった問題で、同大の入学試験調査特別委員会は16日、97、98年度の入試に携わった教職員62人を処分する方針を発表した。理学部教授ら10人を懲戒処分、52人を文書または口頭の厳重注意処分にする。2週間の異議申し立て期間を経て、29日に正式決定する。[毎日新聞 7月16日]

おもいがけない人数に処分が下されたことに驚く。まだこの時点で、富山大学人文学部での処分がどうなったのかはわからない。しかし、金沢大学と同様の処分がなされるだろう。

金沢大学理学部の場合、懲戒処分の10人は、入試業務に直接かかわった人、厳重注意の52人はそれ以外の教官だと思われる。つまり、教授会メンバー全員に連帯責任を求めたことになる。その上で、直接業務にかかわった人に対しては、それよりも一段重い処分を下したということになるのだろう。

隠蔽に関しては、懲戒免職などの重い処分が下されるようだ。しかし、こちらについては私の興味の外にある。世間的にはこちらの問題の方が重大かもしれない。だが、入試処理ミスについては、誰もそうしようと思っていないのにミスが起こってしまったという意味で、私には重大なことなのだ。そして、どんなに注意をしても一定の確率でこれからも起こりうるという意味で。どんなに注意しても飛行機事故がゼロになることはない。

山形大学では、学長と副学長他が引責辞任をすると報じられている。ほんのささいなミスがここまで大きな影響を及ぼした。

私が、いまだにすわりが悪く思っていることは、この影響の大きさに比べて、入試業務をする人とそれをさせる人の意識が、あまりにもアンバランスであることだ。私たちのシステムに、飛行機並みの整備を取り入れなければならない。今回の事件でわかったことは、大学教員の(自分の専門外での)アマチュアリズムが最悪の結果を招くということだ。身の程を知らなければならない。