卒業生で、地元の出版社に就職した人がいる。彼女が、先日、研究室に遊びに来てくれた。「本を出されたんですよね」というので、一冊プレゼントした。『自己表現力の教室』だ。
彼女が「富山情報」という無料配布の情報誌を担当していることを知って、「それじゃあ、宣伝用に10冊あげるよ」と言った。こういうときのために、手元にはいつでも数十冊の在庫があるのだ。「では、読者プレゼントにします」と彼女。
しばらくしたら、『自己表現力の教室』の読者プレゼントが1/4ページに載った情報誌が届いた。
彼女からのメールを了解を得て載せる。
向後先生、こんにちは。
先日は、本のプレゼントありがとうございました。
私も頂いた日に一気に読みましたが、かなりおもしろかったです!私も人前で話す時に極度に緊張したり、何を書いているのか分からなくなってきたりするので、どうにかしたいと思っていました(どうにかしたいという思いはあったのですが、どうすればいいのか、何を読めばいいのか、ずっと分からなかったんです。本屋でよく見かけるビジネス本もなにか違うし、自己啓発モノも???だし)。
義務教育でも、社員教育でも、家でも「表現技術の訓練」をやるべきです!会社で廻し読みしてます。表紙のデザインもとてもいいですね。
それで、富山情報のプレゼントコーナーには一週間の応募期間に、43通の応募がありました。数的には、まずまずといったところ。プレゼントの応募はいつもは女性の方が多いのですが、今回は、男性の(特に30〜40代)の方の応募が多かったのが特徴でした。
応募ハガキにあったメッセージをご紹介します。
「はなしべたなので、人前で上手にはなせるようになりたい」(50代男性)
「仕事探しのためにいろいろ面接を受けているので、自己アピールが出来るようになりたい」(20代男性)
「思っていることがそのまますーっと話ができたらいいなあ」(40代女性)
「今面接をうけていますが、話し下手のため、大変緊張し、すでに何社かおちました。何とかしたい」(40代女性)
「販売員の仕事を長くしているが、自己表現は難しく、勘違いや誤解もしばしば」(40代女性)
「営業をしているのに話し下手。なんとかしたい!」(40代女性)
「話し下手な我が家の子供に是非読ませたい」(30代女性)
「10年前たくさんの会社の就職試験に落ち続けていたときに、読みたかった。再就職するときに参考にしたい」(30代女性)
「言いたいことが相手に伝わりにくいため、主人にいらいらさせている。是非読みたい。」(30代女性)
抽選の上、10名の幸運な方へ本を郵送いたしましたので、ご報告致します。ますますのご活躍をお祈りしております。今後とも、よろしくお願い申し上げます!
プレゼント応募はがきのメッセージを読むと、読者がどういうニーズを持っているのかがよくわかるね。これは一種のマーケティング・リサーチになる。
特に、それぞれ独立したはがきであるのに、「話し下手」というキーワードが共通してよく出てくる。そういうところで悩んでいる人がたくさんいるんだなあ。私もけっして話がうまい方ではないけれど。