卒業式に出席した。
この時期に卒業式というのはおかしいと思うかもしれない。しかし、留学していた人や、少しだけ単位が足りなくて卒業を延期した人は、この時期に卒業式がある。とはいってもやはり例外的で、私も10年以上大学にいるけれども、自分のゼミ生が９月卒業するというのは初めてのことだ。
全学部で30人ほどの学部卒業生と、修了した大学院生が出席した。学位の授与と学長の祝辞があるだけの簡素なものだ。
学長の祝辞の中で、入試ミスの話が出てきた。もういいのではないか。この学長も、大学統合の大仕事が片づくまではやってほしいという声がありながら、入試ミスにかかわったのだから身をひくべきだという大勢の意見に押されて、結局は、志半ばで辞めることになった。来月に新学長の選挙が行われる。いい人なんだけどなあ。
私には、責任をとって辞めるという論理がわからない。辞めれば責任をとったことになるのだろうか。むしろ最後までよい仕事をしてもらうのがいいのではないか。それで最大限の責任をとったことになるのではないだろうか。
