KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

何を話すかよりも、何を話さないか

新潟県教育センターで講演をした。

高校で国語を教えている先生を対象にして、大学での言語表現教育でどんなことが行われているかを中心にして話した。みなさん熱心に聞いてくれた。

だいたいこういう講演では、1時間ほどを話にあて、残りの1時間を質疑応答にあてている。質疑応答では、手を挙げてもらうのではなく、休み時間の間に、質問用紙に質問を書いてもらって、それを読みながら回答していくというスタイルだ。

質問用紙はA4判なのだけれども、それにびっしりと質問や感想を書いてくれる人がほとんどだった。そのために、1時間の質疑応答の時間ではとうてい足りずに、そうとう早口になってしまった感がある。こういうまとまった話と、まとまった質疑応答をやるならば、1.5+1.5時間か、あるいは2+2時間でもいいような気がしている。

以前ならば、2時間話して、2時間質疑というのはとんでもなく長い時間のように思えていた。今は、その方が途中で休憩をはさめるし、何よりも、早口にならずにゆったりと話せるので、いいのではないかと思っている。試してみる価値はある。

いつも思うのは、講演では、何を話すかよりも、何を話さないか、ということが重要だということだ。聞き手がまさに聞きたいと思っていることだけを、簡潔にしかし丁寧に話せたらそれが最高の講演なのだろうと思う。