KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

死は人生の締切だ

死は人生の締切だ。問題は、それがいつ来るかわからないことだ。とすれば、自分で締切を決めるしかない。人生の正午をすぎる年頃になると、1日1日が小さな死であることを感じるようになる。

もう小さなことにかまってはいられない。ただ惰性でやっていること、ただ頼まれたからやっていること、ただ断れないからやっていること、そういういっさいのものをしりぞける。代わりに、自分が本当に価値を見いだしたことだけをやる。それは世間的には「わがまま」というやつになるのだが、わがままをいかにうまくやってのけるかということが「円熟」できるかどうかの分岐点になる。

計画を立てる。計画を立てるということは、成果と締切を決めることだ。成果と締切を決めると、途中のプロセスでやるべきことが決まってくる。こうして小さな締切と、中位の締切と、大きな締切が決まっていく。どんな締切であれ、それをひとつ越えるごとに、ひとつ解放される。何ごとかを成し遂げたというつかの間の幸せを味わう。そうして、最後の締切に近づいていく。最後の解放はつかの間ではない幸せになるのだろう。