新入生のオリエンテーション。
教養科目の履修の仕方などの説明が各学部ごとに行われる。私は、去年に引き続き教育学部での言語表現科目について10分程度の説明をする。とはいっても、言語表現のプロモーションビデオを作ってあるので、それを流すだけだ。あとは、情報処理科目との「選択必修」について簡単に注意すれば、それでいい。プロモーションビデオには、もう違う大学に移ってしまった筒井洋一さんも出演している。ちょっと甘酸っぱい気分になる。
このオリエンテーションは、各学部で並行して行われている。別の学部でこんなことがあったということを聞いて、憤っている。
それは、情報処理科目について説明した教員が、言語表現科目に言及して、
「大部分の学生は情報処理科目を履修する。日本語ができない人だけが言語表現科目を取ればよい」
と発言したということだ。新入生を前にして。
何という不見識なのだろうか。言語表現科目がどういう意図で開設されているのか知らないで言っているのか。あるいは何かのやっかみでこういうことを言うのか。いずれにしても、的はずれであり、私たちが理念を持って開講している科目への侮辱である。それを聞いていた言語表現科目の担当教員は、その後、すぐに訂正したとのことではあるが。
ふう……。もう12年も大学教員をやっているので、教員の中には時々信じられないくらいトンデモな人がいるということをわかってはいる。わかってはいるけれども、これはいかにもひどいな。