研究室で仕事をしていると、
「パパ〜、おしっこ〜」
という声が廊下から聞こえてきた。
廊下に出てみると誰もいない。
「パパ〜、おしっこ〜、もれちゃう〜」
近くの研究室からだ。行ってみると鍵がかかっている。子どもを置いて郵便物でも取りに行ったか。
「もれちゃう〜」
「落ち着いて。鍵をあけて」
内側からはサムターンで開けられるはず。
「おとなじゃないから、あけられないよ〜」
なんか論理的だ。
それでもたまたまサムターンを回せたようだ。ドアが開いた。
「もれちゃう〜」
半泣き状態。
「おいで、トイレに連れていってあげるから」
ぶじ、もらさずにトイレに行けた。
トイレから戻ってくるとパパが戻っていた。