「サービス・サイエンス」という新しいことばができているそうです。その名の通り、サービスの科学です。記事によると:
製品開発における技術革新が競争力を持ち得た経済環境が終焉(しゅうえん)を迎え、現在では、ビジネス戦略、経営科学、社会科学、認知科学、法律学、およびインダストリアル・エンジニアリングといったさまざまな分野を融合させた総合的なサービス展開が企業の強みを生み出す源泉になっているという認識が一般的になりつつある。
(中略)
サービスの基本構造は「例えば、教師と生徒、医者と患者の関係のように、能力や状態を移行(transform)することにある」(スポーラー氏)。収益の50%以上をこのようなサービスビジネスで稼ぎ出すIBMは「business performance transformation services(BPTS)」というキーワードで、サービスの新たな形態を作り直そうとしている。
単なる労働力や情報の提供ではなくて、顧客に対して何らかの変容をもたらすような介入を行うということをサービスと定義して、そのためにはどのような良い方法があるかを探るような学問ということでしょうかね。そうするとコーチングなんかも含まれますね。
たとえば医者が「体重をあと10キロ落とすと何もかも良くなるんですがね」と患者に言い、内臓脂肪の危険性や、高血圧の危険性などを情報として提供しても、その患者の行動が変化しなければ、まずいわけです。教師がさまざまな知識を提供しても、それを生徒が自分のものとして受け取って、以前の自分とは変わったということがなければ意味がないわけです。
サービス・サイエンスはこれから重要になってくるかも知れません。