インクルーシブセラピー―敬意に満ちた態度でクライエントの抵抗を解消する26
- 作者: ビル・オハンロン,菊池悌一郎,青木みのり
- 出版社/メーカー: 二瓶社
- 発売日: 2007/10
- メディア: 単行本
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「あなたがインクルーシブでないとき以外はインクルーシブであってください」
このことばがこの独特のセラピーの核だ。そうしても良いし、そうしなくても良い。両面の許可を与え、それとなく希望する方向を指し示す。それが、副題にあるように「敬意に満ちた態度でクライエントの抵抗を解消する」方法の1つになる。
解決構成は、ともすれば解決強制にもなりうる。ポジティブ思考は、見かけだけをピカピカにして中身はそのままだとすれば、無力である。
オハンロンは、インクルーシブ思考をクライエントに提示することを提案する。インクルーシブ思考とは、(1)そうする許可と同時にそうしない許可を与える、(2)一見正反対で矛盾するものが共存する可能性、(3)そう話すときに正反対の可能性も考慮することだ。
変化に対する抵抗こそがセラピーの中心課題であった。インクルーシブになることでクライエントの抵抗を解消することに成功すれば、クライエントは変化することを自ら選びとることになる。