KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

【映画】「異端の鳥」:これは息を呑んだ

2022年11月17日(木)

Amazonプライムで公開中の「異端の鳥」という映画(2019, チェコ・ウクライナ)。3時間の長尺もの、しかもモノクロという映画ですが、5回に分けて見終わりました。これはすごい。映画でしか表現し得ないものという感じ。

原作はポーランドの作家コシンスキーという人。興味が湧いたので原作も取り寄せてみようかと。

映画の中の人々がいったい何語でしゃべっているのかがわからなかったのです。ドイツ兵が出てくるときはドイツ語で、ソ連兵が出てくるときはロシア語で話しているのはわかるのですが、それ以外の多くの人々が話しているのが、チェコ語なのか何語なのかわからなかったのです。

調べてわかったことは、それはスラブ系言語の共通語として作られたインタースラヴィク Interslavic という人工語だったのです。Wikipediaによるとそれはエスペラントよりも古くからあったとのこと。

https://ja.wikipedia.org/wiki/インタースラーヴィク

インタースラヴィクがこの映画で話されている理由は、この映画の舞台が「東欧のどこか」ということで特定されたくないためであるとのことです。そのためにインタースラヴィクを俳優にしゃべらせたのか! これだけでも監督が筋金入りであることがわかります。

まあ、このことを入れなくても「すごい映画」です。Amazonプライム会員は無料で見られますので、ぜひどうぞ。

https://www.amazon.co.jp/dp/B08XGGZ2RG

(追記)
「プライベート・ライアン」に出てきたスナイパー「ジャクソン」(Barry Pepper)のファンであれば、なおさら見るべきです。この映画にも登場します。