2023年10月15日(日)
最後に「勇気づけは可能か」というテーマでのシンポジウム。アドラーは勇気(courage)という用語と共同体感覚(social interest)という用語をほぼ並列したものとして扱っている。ということは、勇気とは勇気のある状態と考えた方がいいだろう。
なぜ勇気が必要かというと、生きていると自分の劣等性を否応なく感じる場面がしばしばあるからだ。それを補償という行動や努力で補っていくときに勇気のある状態が必要なのだ。
もし勇気があれば補償行動は共同体感覚に沿った、向社会的なものになるだろう。しかし、勇気がなければ自己執着(self-bounded)的なものになるだろう。こうした意味で勇気と共同体感覚はほぼ並立したものとして捉えられる。
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総会が終わり、最後に梶野さんとゴマちゃんとでお好み焼きを食べる。2024年の盛岡大会に向けて梶野さんにはサビカスを取り上げてもらうようにリクエストしておいた。私は、ここしばらく執着しているアドラーコーチングの構想でも発表しようかなと考えている。どうなるかはわからないけれども。
ともあれ、楽しく、懐かしく、充実した学会であった。