KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

【OGOK】少人数で教える:正統的周辺参加論

2023年12月2日(土)

教える技術オンライン研究会(OGOK)のB面2回目。場所は早稲田で、対面が6人とにぎやかだった。これくらいの人数が一番盛り上がるような気がする。

今回の話題は「少人数で教える」というテーマで、一対一でもなく30人以上でもない10人前後以下のグループでの教え方を考えた。つまり、顔と名前が一致する個体識別ができる規模を想定している。

この規模は、大学でのゼミ形式、スポーツやヨガ、料理、子育て講座などのグループレッスン、また哲学カフェなどのコミュニティなどに見られる。

大学でのゼミ形式といったが、聞いてみるとゼミの中でグループレッスン的に実施されているのは全部ではないようだ。ゼミ、特に理系のゼミではゼミ生同士のインタラクションはあまりなくて、先生と一対一の指導を受けるということが多いとのこと。

この規模での理論的な枠組みとなるのは、正統的周辺参加論だ。これは特定の技能集団のコミュニティの中に新人として入って、すぐ上の先輩から色々なことを学びつつ、コミュニティ全体のしきたりや「お作法」を身につけながら、ベテランになっていくという道のりが明示的・暗示的にあるということだ。その過程で身につけるものは、単に知識や技能やお作法だけではなく、それによって自分の居場所とアイデンティティを身につけていくということになる。

このように人は変わりながらもコミュニティ全体の文化が伝承されていくことになる。