KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

【考え】何をしても「学びがあった」と言う人は何も学んでいない

2024年8月5日(月)

何をしても「学びがあった」と言う人は何も学んでいないし、成長もしないだろう。それは何かを学んだ「感じ」で終わってしまっているからだ。その「感じ」を言語化することで初めて学びがスタートする。ノートやメモを取るのは、(イメージを含む)言語化をすることで学びを進める方法なのです。話をふんふんと聞いて、「なんか良かった」と感想を述べても、それ以上のことはない。何が良かったのかを言語化しない限り何も学んでいない。

Kolbの経験学習モデルでは次の4つのステップがサイクルすることで人は学び、成長すると考える。

1. 具体的経験
2. 省察的観察
3. 抽象的概念化
4. 能動的実験

この2番と3番のステップで言語化が大きな役割を果たす。概念化すると言うことは、詰まるところ(イメージを含む)言語化するということにほかならない。言語化し概念化することで初めて4番の実験ができるようになる。具体的経験の世界に留まっている人は、「試行錯誤」はできるけれども、それはほとんど偶然の産物だ。概念化し、モデル化して初めて「実験」ができる。実験から得られたものを「理論」と呼ぶ。

もちろんこの段階では、この理論は「個人的な理論」に過ぎない。しかし、個人的な理論を作ることは、世界に当てはまる理論の第一歩だ。そしてそれには言語化することが不可欠なのだ。