2025年9月1日(月)
秋のエクステンション・アドラー講座は『性格の法則』をテキストにして進めていくつもりだが、これでいったん打ち止めにするので、これまでの集大成という感じでもデザインしておこうと思う。
4回分を次のようにデザインしてみたい。
(1) 心理学全体の歴史とその中でのアドラーの位置づけ
アドラーは自分の心理学を心理学というより広く「生きることの科学」として構築しようとした。生きることにおいて心と行動と成長のメカニズムをモデル化しようとした。それは20世紀初頭において主流だった実験心理学や生理心理学とは一線を画すものだった。
(2) 心のしくみ
心は個人が見る世界を投影したものであり、世界を学習した結果であり、さらには個人の人生のラインを引くものである。心は、自己概念、自己理想、世界観からなっており、これはあくまでも個人のプライベートなものであるため「私的感覚」と呼ぶ。
(3) 個人と社会の関係
個人は社会に埋め込まれており、社会なしに個人は成立しない。個人が自分の周りの人々と世界をどのように捉えるかによって社会的関心(共同体感覚)が決まる。関心と注意は個人が世界を捉えるためのセンサーであり、同時に個人がどのように行動するかの指針となる。コミュニケーションは個人間の私的感覚をすり合わせ、他者との共通感覚を見つけるための手段である。
(4) 各領域での応用と実践
アドラーの心のモデルはアドラーがライフタスクと呼んだ「仕事・交友・愛」の各領域で応用が可能である。仕事の領域では、職場の人間関係やキャリアカウンセリング、交友の領域では利害関係のない仲間の作り方、愛の領域では親子やパートナーの関係においてアドラーの考え方を応用することができるだろう。