KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

ドイツからGeraldさんが来た

ドイツから40を少し越えた建築家のGeraldさんが家に泊まりに来ました。旧来の友人かというと、そうではなくこの日が初対面という仲です。初対面の人を、しかも外国人を、家に泊めるの?といぶかしく思われるかもしれません。実は、彼は、エスペランチスト、つまり国際共通語エスペラントを話す人なのです。

エスペラントの一番のありがたみを感じるのは、外国を旅行したときです。たとえ英語が通じない国に行ったとしても、そこにエスペランチストがいれば大丈夫です。さらに、エスペランチストたちは、pasporta servo(パスポルタ・セルヴォ)という仕組みを作っています。これは、エスペランチストなら家に泊めてあげるよ、という人たちのリストが本になったものです。もちろん数は少ないのですが、そういう人たちは世界のたいていの国々にいるのです。

pasporta servoを利用するのは簡単で、その本を買って、目当ての人に手紙を出して(もちろんEsperantoでね)OKをもらえばいいのです。ドイツのGeraldさんからも、一ヶ月ほど前に手紙を受け取っていました。もちろんOKです。それで今回の出会いになりました。

私は、一年ほど前から、pasporta servoに自分の名前を出していましたが、ゲストを迎えたのは今回が初めてでした。まあ、日本に来るたいていの旅行者は、富山までは来ないでしょうから、宿泊をお世話することは当分ないだろうと思っていました。pasporta servoに名前を出している人は、その本をただで受け取れるので、もうけかなと考えていたところに、意外に早く初ゲストが来たのでした。それで、Geraldさんに、なんで富山にと聞いてみると、彼は日本が大好きで、今回が三回目の日本旅行で、ぜひ日本海側に行ってみたかったとのことでした。

私はもう何年もエスペラントでしゃべっていなかったので、簡単な単語がなかなかでてこなかったりで、始めは苦労しましたが、Geraldさんと長く話しているうちに、だんだんと頭がエスペラント回転で回り始めました。私は大学三年の時に、一人で東西ヨーロッパ十カ国を旅行したのですが(もう17年前の話ですね)、そのときの写真をGeraldさんに見せてみると、彼も知っているエスペランチストがずいぶんいました。狭い世界です。

Geraldさんは一泊して、長野を経て、東京に行くとのことでした。もうドイツに戻った頃かな。彼の家があるハンブルクにぜひ遊びに来てください、とのことでした。こんなことがあると、また旅に出たくなりますね。私の旅は、ひたすらぐうたらするか、誰か人に会いに行くか、どちらかなんですね。