KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

なぜ親方は短気なのか

 12月19日の日記で「愛の貧乏脱出作戦」というテレビ番組で取り上げられる、親方やシェフはなぜああも短気なのかということを書いた。そしたら、「いまどきのはは」のあやたろうさんからメールをいただいた。ありがとうございます。その抜粋---

父が板前で、父の職場で働いていたり、居酒屋、レストランあちこちの飲食店で働いてきましたが(でもまぁそれだけで限定できないですが)短気どころか柄まで悪いってのがあたしの印象です。職業柄、半分センスみたいなところがあるじゃないですか。だから飲み込みの悪い=センスの無い人には厳しいです。教える価値すらないみたいな。ものすごい縦割り社会です。言われなくても読みとってってことが半分暗黙のルールというか。実際のところはわからないのですが、近くで働いてみてそう思いました。それから板前さんは女癖悪い人が多いです。どうしてなんでしょ?

 女癖の件はよくわからないが、やはり親方は飲み込みの悪い人には厳しいものらしい。そもそも飲み込みがはやかったり、センスがあったり、あるいは人知れず努力してきたひとが一流になるのであれば、弟子にもそれと同じことを要求する確率は高いわけで、それが親方の短気や厳しさになって現れているのだろう。そうやって育った弟子は、また同じような弟子の育て方を再生産する。そうして親方・弟子の風土というか文化ができていくのだろう。

 これはやる気のないものや、努力しないものをふるい落としていく一種の選別システムとして働いているという見方もできる。そのつらさ、厳しさに耐え抜いたものだけを仲間として迎え入れるという仕組みである。