KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

人間ドック

 人間ドックに行って来た。毎年、お盆前後を人間ドックの日と決めている。祖母も、父親も胃ガンだったので、私も胃ガンになる確率は高い。人間ドックはできるだけ周りに迷惑をかけないための安心料である。以前はガンと聞くと恐ろしい気がしていたが、冷静に見れば、日本人の死因のトップはガンなのだから、もはやどうということはない。たいていの人はガンで死ぬ。

 何度飲んでも、あのバリウム液は嫌だ。胃袋を透視するためのおまじない。実際嫌なのは、バリウム液ではなくて、炭酸を発生させる錠剤を飲んだあとにげっぷをこらえるのが苦しいのだ。バリウムだけなら気持ち悪いが、何とかなる。げっぷをこらえるのが苦しくて、ちょっとずつ漏らしていた私。まあ大勢に影響はないだろう。げっぷをしないでいるのがどれほどつらいのかを味わってみたい向きには、コーラを一気飲みしてから、げっぷをこらえてみられるのがよろしい。そのつらさがよくわかるはず。

 今年は超音波で内臓を調べるという検査を追加した。ぬるぬるのローションをおなかに塗られて、超音波発生器でぐりぐりやられるのは、痛気持ちいい。「胆嚢にポリープがありますね」と言われる。これは8年前にタイに赴任する前に、徹底的な検査をしたときにも言われたことだ。それ以来、育ってはいないようだ。「小さいので問題はありません」と。「しかし、肝臓には脂肪が付きすぎ」。よくわかっております。

 人間ドックはまとめていろいろな検査をするので、少々まぬけな検査も混じっている。肺活量の検査はそのひとつだ。トイレットペーパーの芯のようなものを口にくわえて、「思いっきり吸ってください。はい。じゃ、思いっきり吐き出して」などと言われながら、すーはーするやつだ。これでいったい何がわかるのだろうか。去年は、この検査の係に、私が看護学校で教えたときの学生さんがなっていた。「先生、覚えてます?」って言われても、トイレットペーパーの芯をくわえている私にどう答えろというのだ、キミは。