KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

ポストモダンってなに?

ポストモダンな教育工学の研究方法を考えてみよう」という趣旨の科研費研究グループに(なぜか)入れてもらっている。メンバーは10人以上で、けっこう大所帯。なんで自分がメンバーにはいっているのか、よくわからない。が、基本的に、何か新しいことを頼まれたらダメもとでやってみよう、と考えるたちなので、メンバーにいれてもらっている。

思想というものに疎い。「だいたいポストモダンってなに?」というレベルなのだが、いろいろと話を聞いたり、本を読んだりして、ぼんやりながらもイメージがつかめてきたような気がする。そうすると、これまで単体ではよくわからなかったもの、たとえば、構成主義とか質的研究法といったもの、の位置づけがなんとなく見えてきた。まあ、ぼんやりとだけれども。そのイメージを焼き付けておくために、中間報告書の原稿を書いた。

もしよかったらお読みください。→教育工学の「世界の構成」と研究方法論

ガーゲンの『もう一つの社会心理学』に強く影響されているので、社会的構成主義寄りである。以前は「なんでもありの世界」は好きではなかったので、社会的構成主義に嫌悪感を抱いていた。しかし、それは「なんでもありの世界」ではなく、けっこう強固で体系的な法則がたくさんあって、それが適用される範囲が限定され、しかもそれが何重にもクロスしているような、そういう「世界」なのではないかと思うようになってきた。それにしたところで、「統一理論あるいはメタ理論」があるはずだとする立場には、許せないものだろう。私も心情的にはそれに近いのだが。