KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

バルトークを聴く時間

バルトークで初めて聴いた曲は「弦・打・チェレスタ」だったと思う。フリッツ・ライナー指揮のレコード。これは衝撃だった。これまで聴いてきた、どんな曲とも違う、なんというか、異次元の音楽だった。冒頭の弦楽器だけで演奏されるゆったりとした不安な旋律を聴いて、異様な緊張を感じた。あと、バルトークの曲では、6曲の弦楽四重奏曲をよく聴いた。今はもうレコードはない。CDでも、買ってこようかと思う。

それにしても、今は音楽を聴くだけの時間を持てていないことに気がついた。日記を書くのさえ、滞っているのだから。本を読む時間もあまりない。そんなことを言い出すと、研究をしている時間もほとんどないのではないか。なんだか知らないうちに一日が終わっているような、そんな感じなのだ。

いまさら「忙しい」などというつもりはない。ただ、一日に何十分でもいいから、音楽を聴くだけの時間と、本を読むだけの時間と、自分の研究を考えるだけの時間と、日記を書くだけの時間を確保しようと思う。

ps.

「ミクロコスモスはBGMで流すこともあるけれども、バルトーク弦楽四重奏曲はさすがにそうはできないですね」というメールをいただいた。そうなんですよね。BGMにはさせないぞという気迫がはいっている。ただ音楽を聴くためだけの時間を作らなきゃいけない、と思わせる気迫。やはりこういう時間が必要なんだ。