KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

教育工学ってなんですか?

高校生を対象とした学部の説明会が開かれた。

一通りの説明が終わると、各専攻ごとに質疑応答を個別に受け付ける。私も、情報教育課程・教育情報システム専攻の担当者として出る。質問に来た高校生は、4人。少ないようだけれども、毎年こんなものだ。今年目立ったのは、生涯教育課程の発達臨床専攻で、ここには長い列(といっても10人は越えない)ができていた。やはり、臨床心理学に興味のある高校生は多いようだ。

さて、今回受け付けた質問は、次のようなもの。

  • 高校の情報の免許が取れると書いてありますが、どうですか。

 →もちろん取れます。情報の免許に関しては、全国の大学の中でも先頭集団を走っているのですよ。いち早く情報の課程認定を取りました。

  • マルチメディア芸術専攻もコンピュータを使うようですが、違いは?

 →教育情報システム専攻は、コンピュータやインターネットなどの情報技術をどのようにして教育現場に活かしていくかということを勉強します。対して、マルチメディア芸術専攻は、コンピュータを使った作曲やコンピュータ・グラフィックス、デザインなどを勉強します。このような違いはありますが、この二つの専攻は同じ情報教育課程の中にありますので、兄弟のようなものです。共通の科目もありますし、お互いに他の専攻の科目を自由にとることもできます。

  • 後期日程の小論文では、毎年変な問題が出るのですが。

 →よくリサーチしていますね。今年も変な問題が出るんじゃないかな。これ以上は言えません。

  • 教育工学って何ですか。

 →よくぞ聞いてくれました。教育工学というのは、どのようにしたら、面白くて、わかりやすくて、効果の高い教育ができるのか、ということを探求する科学です。コンピュータやインターネットを使った教育に注目が集まっていますが、必ずしもそうした技術を使わなくても、教育工学なんですよ。たとえば、教科書をどのようにデザインすればいいのか、というようなことね。また、40人のクラスと20人のクラスでは、どちらが学生の満足度が高いか、とかね(これは分かり切ったことですね)。こんなふうに「教えること」をひとつのシステムとして考えて、それをより良くしていこうというのが教育工学なのです。