KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

「良い入門書を作るには」

有斐閣「書斎の窓」7,8月号に、高野陽太郎さんの「良い入門書を作るには」の寄稿。

結局、良い著者とは、優秀な研究者である。しかし逆は真ではない。ひとつは性格の問題。自分の説明が理解できない人をバカにしたりすることなく、相手の身になって説明をする「親切心」を持つこと。その親切心とは、読者の心に建物を建てることである。無理のない自然な順序で基礎から詳しい説明を展開していくこと。

アメリカではテキストのマーケットが大きいので、競争の結果良いテキストができる。しかし、日本ではたいしたもうけにならないので優れた入門書が出てこない。とすれば個人の努力に頼るしかない。あとはアメリカの入門書を分析してノウハウを取り入れること。