デビッド・アレン『仕事を成し遂げる技術』

仕事を成し遂げる技術―ストレスなく生産性を発揮する方法

大抵の人は、自分が取りかかろうとしていることが、自分にとってどんな意味があるのかを明らかにする、あるいはそれに関して何をすればいいのかを決めるには時間がかかるとの理由で、それにエネルギーを注ぎ込むことに抵抗を示します。私たちは、事前に、その仕事について考える必要があるということを実際に教わったことがありません。

ということで、知識労働の本質は、それが与えられるのではなく、それについて決めなければいけないという点にあることを主張します。

自分の仕事を「ToDoリスト」に並べることの弊害は、日々優先事項が変わるためにすべきことを前もって決めることが難しいことと、項目がリスト化されているために本当にすべきことが埋もれてしまうことにあります。

ワンステップ以上かかる仕事をプロジェクトと定義し、その中の行動を「次の行動」、「待つ」、「いつかやる」に分類し、次の行動を予定表に書き入れることで、自分の行為をコントロールするという点がメインのアイデアです。

ノウハウ的にわかりやすく書かれた本ではありませんが、仕事の本はある程度抽象性を持っていないと読者のケースに当てはめにくいので、これはこれでいいかなと思います。