KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

なぜレフリーは投稿論文をリジェクトするのか?

ツイッター経由で知った「Why Referees Reject Manuscripts」という2007年の論文(http://jht.sagepub.com/content/31/4/455)。Journal of Hospitality & Tourism Researchという論文誌に載っている。全文が読めます。

それによると:観光学・旅行学の論文誌に投稿された論文で、リジェクトあるいは大幅な改訂が要求されたものの内容分析を373のケースで行った。その結果、欠陥が見つかったのは、以下の順で多かった。

  1. 方法論(74%)
  2. 研究の意義がうまく出せていない、「だから何?」(60%)
  3. 書き方、スタイルが下手(58%)
  4. 文献レビューが不足(50%)
  5. データ分析(42%)
  6. 構成(35%)
  7. 質と厳密さ(30%)
  8. サンプリング(29%)

これを素直に読めば、方法論、研究の意義の吟味、ライティングスタイル、文献レビューというところが、論文投稿においてはクリティカルだということになる。逆に、データ分析などはトレーニングすれば到達できるということだ。

とすれば、「方法論、研究の意義の吟味、ライティングスタイル、文献レビュー」が最もトレーニングが必要な部分だということだ。まあ、ここが一番難しい部分なんだけどね。