KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

‘即レスの人’をやめると、何が起こるか

2022年5月16日(月)

先週の記事で、ジェイク・ナップ、ジョン・ゼラツキーの『時間術大全:人生が本当に変わる「87の時間ワザ』(ダイヤモンド社, 2019)を紹介しました。要点は次のようです。

- 1日を充実させるためには、ハイライトのタスクをひとつ決めてそれに集中する
- ハイライトのタスクに集中することを妨げるものは、あれこれのノイズだ
- 集中を妨げる最大のものが、メールやSNSだ
- メールやSNSに触れる時間を制限することで生活が変わるだろう

そして、この一週間、私は即レスの人をやめてみました。具体的には、メールやSNSに触れるのは一日3回(午前、午後、夜)と制限したのです。それ以外の時間はメールもSNSも見ません。そうしたら何が起こったでしょうか。

まず、心の平穏が得られるようになりました。ちょっとした待ち時間、電車に乗っているとき、一人で食事をしているとき、こうした時間に今までは必ずメールをチェックし、SNSを巡回していました。それをやめるのは最初は強い意志が必要でした。しかし、ほどなくしてできるようになりました。FacebookやTwitterのアイコンを押す代わりに、Kindleを開いたり、GoodNotes5を開いたりするという代替行動を取ることで、うまくいきました。

SNSをチェックする代わりにKindleを開いて、本やマンガを読めばいいのです。そうすると、心が落ち着いてきます。SNSで心がザワザワするのとは正反対の効果が得られます。ぜひ、あなたもどうぞ!

もうひとつの効果は、メールやSNSの返事を丁寧に書くようになったことです。今まで私は「メール3行主義」を徹底していました。メールの返事は短ければ短いほど良いということで、できるだけ3行以内で書こうとしていました。一番短いのは「OKです」や「進めてください」というものです。そのため、一部の人からは「向後先生怒ってますか?」というようなことを聞かれたこともありました。いや、怒ってません。ただメールの返事が短いだけなのです。

でも、メールの時間をわざわざ1日3回作ることによって、もう少し丁寧に対応するようになりました。あくまでも自分の認識ではありますけれど、3行の返事が5行くらいに増えた感はあるのです。

副作用として、ニュースも見なくなりました。元々テレビをほとんど見ない私ですけど、12時とか19時にはニュースを見ることが多かったのです。これも見なくなりました。短期的なニュースで一喜一憂するのをやめると、長期的な視点で物事を考えられるようになります。これも変わった点です。

ということで、メールとSNSへの接触を制限する方法は試してみる価値があります。