KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

【人生】自分に必要なお金はどれくらいか

2024年6月14日(金)

授業の中では、かなり脱線した話をすることが多い。でも、一部の学生はちゃんと聞いているんだなあ。

> 講義の中で「必要以上にお金はいらない」とおっしゃってましたが、先生の考える「必要」とはどこまでですか。もし必要以上にお持ちならばそれはなぜですか。

というコメントが大福帳に書かれていた。『DIE WITH ZERO』の話をした文脈での私の発言を捉えていた。いい質問ですね。

実際のところ、家族を含め自分に必要なお金がどれくらいなのは、60歳以降にならないと見積もりできないと思います。60歳を超えると具体的にあと何年生きるかという計算ができるので、それによって死ぬ時に貯金ゼロになるように逆算できます。

そうするともはや貯金をするのではなく、貯金を減らしていく必要があることに気づきます。私の場合は明らかに貯金を減らすべきフェイズに入っているにもかかわらず、貯金が増えています。それは、まだ給与を受け取っていることと、株価がコンスタントに上がっているため、インデックス投資(おもにS&P500)に回したお金を増やしているからです。給与は2025年3月で終わりになりますが、そのあとも大学年金が支給されます。

また、私自身が、ベンツを買ったり、いいスーツを買ったり、別荘を買ったり、クルーズ船世界一周をしたりしない、ミニマルな人であることも要因のひとつです。お金を使わない人なのです。最近買った一番高いものは、軽登山用の靴でした。5万円しました。これは私にとってはすごい贅沢です。でも、登山靴はいくら歩いても疲れないので、最高だということがわかりましたね。5万円で大満足する「安い人」なのですね。

まとめると、自分に必要なお金がどれくらい必要かは、自分の収入の見積もりと自分がどれくらいお金を使う人なのかということを見極める必要があります。その上で、自分が安心できる預金額がわかります。そこまで貯めたら、自分の好きなことをやるべきです。もちろん豪邸を建てたいというのが自分の目標なのであれば、さらにお金を貯める必要がありますが、豪邸を建てても幸せにはならないというのが現実でしょう。