KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

ICCE99:英語で発表することのパワー

 ICCE99、なかなか良かった。これはくせになるかもしれない。会議が進むに連れてだんだんと参加者同士が打ち解けてきて(言葉の壁はあるにしても)、これぞ国際会議という雰囲気が出てきた。これはエスペラントの世界大会や青年大会に出れば、直接に、かつ端的に味わえる感動だが、ICCEの場合は同じフィールドを研究している者同士のつながりが言葉の違いを越えて表に出てくるのだ。同じ研究的興味を持っている者が自分一人なのではない(当たり前のことだが)ということを実感するのは貴重な体験だ。(だからこそ、これがもしエスペラントを共通語として開かれたなら、ということを夢に見てしまうのだが…まあいいだろう。)

 自分のポスター発表にはあまりお客さんが来てくれないのではないかと心配していた。誰もお客さんが来なければ質疑応答もしなくていいから楽ちんなわけであるが、でもそれではわざわざ発表しに来た意味がない。アンビバレンツ(両面感情)というやつである。

 果たして、かなりの数の人がポスターを見に来てくれて、いろいろと質問してくれた。その半分は日本の参加者だったが(このときは日本語を使えて助かった)、残りの半分は、ノルウェーの人や、オーストラリアの人、それから台湾、中国の人からいろいろと質問を受けた。みんな授業や教材や教育システムの評価方法については苦労しているので、それについて発表した私の研究に興味を持ってくれたようだ。

 会議全体としては工学系の参加者が多くて、心理学や統計学のバックグラウンドを持っている人は少なかったようだ。そのためにfactor analysis(因子分析)って何?、というようなレベルから説明しなくてはならないこともあったが、これはしかたないかもしれない。

 拙いながらも、自分の研究内容を英語で発表することのパワーを感じてしまった。←「てしまった」というところに複雑な感情が入り交じっているのだが。

 晩餐パーティでは、地元の中学生による黒潮太鼓が披露されて、雰囲気を盛り上げた。とても素敵なアトラクションだったと思う。最初にも書いたが、これはくせになるかもしれない。来年2000年の大会は、台湾で開かれる。台湾はまだ行ったことのない国だ。これはもう参加するしかない?かも。