KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

2000年問題で銀行がデータをプリント?

 今年もあと二日だ。万が一、2000年問題が起こったときのために、日本銀行を初めとしてたくさんの銀行で、そのデータをプリンタで印刷している、とテレビニュースが伝えている。箱単位で打ち出されたプリントアウトを運ぶ銀行員の姿が映し出される。 んん?

 個人が防衛のために、自分の最終残高を記帳しておくのは、わかる。私もおととい記帳してきた。しかし、銀行がデータを紙に印刷するのは。フロッピーにデータをコピーしておけばいいんじゃないのだろうか? フロッピーじゃ容量が足りないか。それじゃ、CD-ROMに焼いても、MOでもZIPでも。それに、そもそもバックアップ用のコンピュータが動いているのではないか?

 もしかしたら、最悪の事態が起こったら、メインのコンピュータはもちろん、バックアップ用のコンピュータも動かなくなり、CDも読めなくなり、フロッピーも読めなくなる、ということを考えているのだろうか。だから、紙に打ち出しておけば少なくとも手作業でできる、と。ううむ。

 しかし、そんなことになる可能性は少ないのではないかなあ。計算間違えが起こるということはあっても、コンピュータが使えなくなるということはないのだから。ということで、銀行員がデータをプリントしている光景を不思議な思いで見ていた。

 とはいえ、私も原稿を書いたときには、とりあえずプリントアウトを手元に残す。そうしておけば、最悪にもデータが破壊されたときでも、もう一度手で入力ができるから。もちろん原稿を書いている途中では、数行書いたら無意識のうちに指が「コマンド-S」を打っている。「ファイル保存」の命令だ。これはマックユーザーが手痛い経験から学習した習慣である。