KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

時間簿をつけてわかること

 「24時間をどう使うか!」で紹介されていたやり方にしたがって、時間簿をつけている。やらなければならない仕事をリストアップすると同時に、それにかかる時間を見積もる。そして実際にかかった時間も記録しておく。

 これをやってみてわかったことは、重要な仕事も、重要でない仕事もそれなりの時間がかかるものだということだ。たとえば、電子メールの返事を書くのは、大したことのない内容であれば、5分もあればできると考える。ところが実際に測ってみると、5分で終わるということはなくて、15分以上かかってしまう。返事の内容がちょっと複雑なものであれば、30分くらいたつのは当たり前である。

 だから、仕事をしていてその間に届いたメールに対して、すぐに返事を書くのは能率が悪い。5分で終わると思っていても、15分はかかってしまう。そのときやっていた仕事は中断されて、15分以上の間があく。だから、メールを書き終わっても、元の仕事にすんなりとは戻れないのである。

 メールの返事問題に関する解決策は、相手からのメールが届いても、すぐには返事を書かないことだ。いま届いたばかりのメールに返事しようという気持ちをぐっとこらえる。すぐに返事を書くことはせずに、何通かまとめて返事を書くための時間を少なくとも30分間取る。そして、たまっていたメールの返事を集中的に書く。こうすることよって、頭はメールモードになり、一通一通ばらばらに書くよりは、効率よく仕上げることができる。

 時間簿をつけてみて自分で驚くのは、「何にもしていない時間の多さ」である。「何もしていない時間」とは言っても、本当に何もしていないわけではなく、メールを読んだり、雑誌を読んだり、コーヒーを入れたりしているのである。そうして実質的には仕事をしていない。このような時間が非常に多い。合計してみれば、仕事をしている時間の長さと同じかそれ以上だったりするのではないか。時間簿を一度つけてみると、自分の時間の使い方の傾向がよくわかるだろう。

 「何もしていない時間」が長く、一日に何度もあるのは、気持ちのいいものではない。自己イメージとしては、一日中休む暇もなく働いている姿が自分の頭にあるからだ。しかし、一日中休む暇もなく働いているなどということは決してない。働き者の自己イメージが崩れるので、時間簿をつけつづけるのは厳しいかもしれない。しかし、一度自分の時間の使い方を正確にチェックするのは意味のあることだ。