月に一回は、全学のための会議に出席するために本部の大隈会館に行かなくてはならない。大隈講堂の前はいつもなにかパフォーマンスをやっていて楽しげだ。大隈庭園も解放日だ。
会議が終わって、時間があったので、文学部の心理学教室に寄ってみる。文学部も私が居たときとは大きく変わっているけれども、心理学教室はそのままだ。もちろん人は変わっているけれども、部屋の雰囲気がそのまま残っている。
僕らが院生の時に、根城にしていた部屋に行ってみる。変わっていない。しかし、この部屋に来るとなんだか心臓がきゅっとなる。あの時代が思い出されるからかもしれない。楽しくて、苦しくて、何かを探し求めて、それがどこかわからなくて、闇の中で光を探すようなそんな時代だった。もう、ここには来ない方がいいのかもしれないな。
