KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

Segal, Teasdale, Williams『マインドフルネス認知療法』

マインドフルネス認知療法―うつを予防する新しいアプローチ

マインドフルネス認知療法―うつを予防する新しいアプローチ

  • 作者: Z.V.シーガル,J.D.ティーズデール,マークウィリアムズ,Zindel V. Segal,John D. Teasdale,J.Mark G. Williams,越川房子
  • 出版社/メーカー: 北大路書房
  • 発売日: 2007/09
  • メディア: 単行本
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ヴィパサナー瞑想法と「Here and now」の思想を、特にうつの再発予防を目的としてプログラム化したものがマインドフルネス認知療法だ。そのプログラムが、レーズンエクササイズ、ボディスキャン、呼吸法として具体的に紹介されている。

認知行動療法の効果に関しては多くのエビデンスが示されているが、それをさらに補完するものとして瞑想法が取り上げられたのは奇異ではない。うつの再発についてはネガティブな思考パターンの反芻が原因と考えられており、その反芻を断ち切るためには「それについて考えない」ことが必要なのである。瞑想法の導入により、注意の資源を「ただ見る」ことで埋め尽くすことが可能になり、ネガティブ思考の反芻を不可能にする。ひいては「心のモード」を「すること(do)モード」から「あること(be)モード」に転換することができる。