KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

良いヒッティングパートナーを見つけよう

2021年12月20(月)

私の提案する「3ステージモデル」では、どんなことを学ぶのにも「入門段階/中級段階/熟達段階」の3つのステージがあり、それぞれに最も重要なことは「良いコース/良い仲間/良い師」であると主張します。

この中の、中級段階で一番重要なのは「良い仲間」です。良い仲間というのは、共に切磋琢磨し合う関係のパートナーです。テニスでいえば、良いヒッティングパートナーということです。良いヒッティングパートナーであるためにはいくつか条件があります。

(1) 実力が拮抗していること
(2) 同じ目標を共有していること
(3) お互いに遠慮がないこと

(1) パートナーと実力が拮抗していることは第一の条件です。実力が拮抗している相手だからこそ、本気で勝負したり、議論したりすることができます。その結果として、両者ともに成長するのです。どちらかが明らかに上手であったり、進んでいたりすると、教える・学ぶという立場が固定してしまいます。それは良いパートナーではありません。

(2) パートナーと同じ目標を共有していることが第二の条件です。この場合の同じ目標というのは、厳密に同一である必要はありません。方向性が一致していればOKです。しかし、たとえば、一方が上達したいという目標を持っていて、もう一方は楽しみのために時間を使えればいいと思っているような場合は、たとえ実力が拮抗していても、互いに良いパートナーとは言えません。続けているうちにお互いの間にズレを感じるようになるでしょう。

(3) 3番目は、お互いに遠慮がないことです。本音で話し合えるということです。これは、条件というよりは、良きヒッティングパートナーとして長い時間付き合っているうちに、自然に醸成されてくるものかもしれません。

仕事でもスポーツでも、勉学でも研究でも、本当に上達しようと思っている人には、良いヒッティングパートナーを見つけることが一番の道です。でもこれは、実際にやってみると意外と難しいのです。そういう仲間を見つけられた人はラッキーです。

近くにそういう人がいないという人も多いでしょう。そういうときこそ、いろいろな機会を利用して良いヒッティングパートナーを見つける努力をするべきです。