KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

これからの経営戦略を立てる

あまり深く考えずに「CYBERSIX」はイギリスのアニメ、と書いたら、本当はアルゼンチンが原作なんだそうだ。絵の雰囲気だけでイギリスと思い込んでいた。

県内3大学の統合問題と、教育学部の再編問題と、学長選挙が重なって、学内は騒がしいことになっている。毎週のように教授会が開かれ、教員の懇談会が開かれ、ワーキンググループの会議も開かれている。

問題は、教育学部をどうするかということだ。教育学部を縮小して、小学校教員養成コースだけを残して、それ以外の部分を他の学部に移管するという案が有力だ。しかし、教育学部をつぶしたくないという気持ちの人もたくさんいる。私も10年以上教育学部の一員としてやってきたので、その気持ちはわかる。しかし、同時に風来坊でもあるので、なるようになる、という気持ちもある。それは、諦めている、というのではなくて、どこにいても自分の信じていることをやるということだ。

会議の内容を第三者的に眺めてみると、結局これはリストラなのだ、ということを認識している人があまりいないということに気がつく。法人化をにらみながら、大学の合併と学部学科の再編を行うということは、すなわち「これからの経営戦略を立てること」に他ならないということだ。これまでいろいろ見てきてわかったことは、教授会に経営戦略を立てる能力はない、ということだ。それは仕方のないことだ。だって、経営戦略なんて一切考えなくてよかったのだから、これまでは。しかし、これからは大学経営を考える機関が必要だ。教授会以外の。

教員養成によって地域に貢献してきた、と主張するのはわかる。だってそれが教育学部の仕事なんだからね。しかし、同時に教員採用試験の合格率がひどく低いという事実を考えなくてはいけないだろう。だれも、優秀な教員を多数輩出する学部をつぶそうだなんていいだすはずがない。もし、どこかを残して、どこかを統合するのならば、優秀な教育をしているところを残すことに誰も異議を差し挟むことはできない。妥当な指標かどうかは別にして、教員採用試験の合格率という明らかな指標があるのだ。それは「自己評価」などというまやかしではなくて、学部につけられた「成績表」なのだ。そこから考えを出発させなければ、このリストラは成功しない。