KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

ポール・クロチーア『パソコン・インストラクター完全マニュアル』

パソコン・インストラクター完全マニュアル―コンピュータを教えるすべての人に

パソコン・インストラクター完全マニュアル―コンピュータを教えるすべての人に

先の授業アンケートで、

  • 続けてほしいことは……
  • やめてほしいことは……
  • 新しく始めてほしいことは……

と尋ねる方法を採用した、その元ネタの本。

もう十年以上前に出た本だけれども、古くない。本質的なことを具体的に書いている。パソコン・インストラクターだけではなく、何かを教えることを仕事にしている人すべてに役立つだろう。

  • では、コンピュータの授業の中で、どうすれば生徒の自主性を伸ばすことができるでしょうか。それは、生徒に質問することです。用語や基本的な事項はしっかり教えてください。そして、演習の時には、たくさんの質問をするのです。
  • コンピュータ・トレーナーにとって最も重要な能力は、指導の中で効果的に質問していくことです。これは「ソクラテスの問答教授法」とも呼ばれています。
  • フィードバックには、外部フィードバックと本質的フィードバックがある。前者の例:「これでいいですか?」「はい、よくできました」。これでは自主的な学習にはならない。本質的フィードバックは、自分自身に評価させる。「これでいいですか?」「これが正しいかどうか、どうすれば確かめられますか?」
  • 3回教える
    • 単元の最初に、この単元では何を説明するかを書きます。
    • その内容を説明します。
    • 単元の最後に、説明したことの復習や要約をします。
  • 教室の前の方で教える時間を半分以下にして、残りは教室を巡回します。あるいは演習をさせます。あるいは生徒に発言させます。
  • 印刷済みの賞状を何枚か用意しましょう。
    • ベスト・ノート賞
    • ナイス・ネクタイ賞
    • 皆勤賞
    • 時間厳守賞